切りもち・丸もちのこだわり04
お米は玄米から精白して、時間が経てば経つほど美味しさが失われます。餅米も精白したら、すぐに加工するのが理想的です。越後製菓では厳選された国産水稲もち米を、使う分だけ自社精米。すみやかに製造ラインに流すことで、餅米が本来持っている味わいを余すことなく引き出しています。
「おこわ」と呼ばれる美味しい蒸し米を作ることが、お餅作りのポイント。越後製菓では昔ながらの「せいろ」の原理を組み込んで、おいしいおこわの生産に励んでいます。蒸し加減を自在にコントロールすることで、「内側は柔らかく、外側にはハリがある」理想のおこわを作り上げます。
越後製菓のお餅は、昔ながらの「臼と杵」を使った「杵つき餅」。もちろん、つくのは機械の仕事。けれどその動きは人間の動きをもとに、計算され尽くしたものです。杵を下ろすタイミング、臼の中での「かえし」。それらを繰り返すことで、越後製菓が理想とする「伸び、コシの強いなめらかなお餅」をつきあげます。
むかしから「餅は寒に搗け」と言われています。美味しいお餅は、寒い冬につくべしという言い伝えです。もちろん、それには理由があります。臼と杵でついたお餅は、湯気が立つほどほかほかです。このまま食べるなら問題はないのですが、保存を考えると一刻も早く冷やして、水とでんぷん分子の動きを止めなくてはいけません。そうしないと、だらだらとした締まりのない餅になってしまうのです。越後製菓ではつきあがった餅は超急冷装置に通し、急速にお餅の温度を下げます。この一手間で、いつでもつきたての味が楽しめるのです。
越後製菓の個包装工程はクリーンルームで行います。このクリーンルームはカビの胞子を取り除くとともに、室内の気圧を高く保つことで、外気の侵入を防いでいます。また、いつまでも美味しいお餅を味わっていただくため、越後製菓では個包装餅の一つひとつに脱酸素剤を封入しています。この脱酸素剤がお餅をパッケージした瞬間から酸素を抜きとり、お餅を酸化から守ってくれます。
越後製菓の個包装餅の賞味期限は2年です。一般的なレトルトパウチ食品をしのぐロングライフ食品ですが、添加物は一切使用していません。徹底的にクリーンな環境で作られ、なおかつ出来上がったお餅を文字通り一つひとつ検査することで、このロングライフが実現しています。100ミクロンの穴まで検知するマシン、異物の混入はX線装置で監視し、脱酸素剤や賞味期限などがきちんと入っているかはカメラで撮影して確認します。この撮影データは2年間保存しています。賞味期限内であれば、いつでも出荷時にさかのぼって検査ができるのです。