米菓・お菓子のこだわり02

いつでも新鮮!
厳選素材で安心・安全「味の追求」

連載“味の追求の誕生”

連載“味の追求の誕生”

~はじめに~

“味の追求”とは、現在約4,000店で展開し、好評をいただいている越後製菓のできたて米菓シリーズです。<鮮度はおいしさの基本>と考え、焼きたて揚げたての風味を、全国のお客様に届けるために、今、この時も工場は製造を続けています。連載“味の追求の誕生”では、そんな味の追求シリーズの誕生当時を振り返っていきます。このお話の後に食べる「味の追求」は、きっとまた一味違うのではないでしょうか。

できたての米菓は本当にうまい!!だから「味の追求」が始まった!

 近年、消費者は「買いたいものがなくなった。」と言います。反面、メーカーは「何が売れるのか、誰のために仕事をしているのか判らなくなった」と嘆いています。
 永く米菓製造にたずさわっている者として、いつも考え、願うことは、≪製造現場と消費される場の溝を少しでも埋めたい≫ということでした。
 誰にでもまず思いつくのは、やはり≪できたての米菓は美味い≫。これは万人の認めるところでしょう。工場内での焼きたて揚げたてのあられは本当に美味しいのです。ですが、お店にはなかなかそのできたての商品は届きません。焼きたて揚げたての米菓を当日に売ることはかなわなくても、せめて≪翌日には届けたい≫と私達は思ったのです。それは、米菓の商品を通じて≪消費者が本当に求めているものがつくりたい≫≪その評価をできるだけ直接生の声でつかみたい≫ということでもありました。そこで、それに少しでも近づける要因を探り、越後製菓は≪新しい米菓≫を売り続ける方法に挑戦しました。これが「味の追求」の始まりであり、険しくも大きな躍進への第一歩でした。

ぺったん倶楽部メールマガジン 2003.6.20 <第1号>創刊号掲載

日本全国翌日店着!!その物流方法とは…?

 それには、細かい対応がきかない路線便などを利用していた当時の物流では難しく、どうしても≪新しい物流≫が必要でした。その頃、宅配便が全国に≪翌日配達≫を広め始めていました。逸る気持ちで新しい米菓を売り続ける方法に着手しましたが、当初の運送業者さんには、当社の意気込みを理解していただけませんでした。止むを得ないことです。集荷の途中でも≪時間切れ≫と引き上げられ、困って何度もお願いしたこともあります。しかし、この宅急便の普及により、しばらくすると年末年始以外は≪ほぼ翌日にお店にお届けできる≫ようになりました。
 米菓の製造工程は、≪焼き上げ→味付け→包装→出荷≫と進み、最後に全国のお店に商品を配送します。その配送時間を研究し、≪最短配送時間≫を追及したのです。途中で倉庫は不要となり、邪魔にもなりました。
 今では、≪ご注文の翌日≫、しかも≪午前中≫には日本全国のお店に納入できるようにまでなりました。

ぺったん倶楽部メールマガジン 2003.10.6 <第2号>秋冬号掲載

店頭販売15日以内?!「越後さん、あんた潰れますよ…。」

 もともと≪賞味期限≫とは、流通状態を見込んだ長さで設定されています。しかし、「味の追求」ではできたてのおいしさはもちろん、科学的データに基づき賞味期限を≪45日≫としました。これは、米菓の製品としては≪異例の短さ≫です。従来の物流方法の製品では、賞味期限を縮めることは難しく、混乱を引き起こします。やはり、≪賞味期限を改革≫するには≪物流の改革≫が必要だったのです。
 さらに店頭での販売期間を≪15日以内≫と設定しました。この≪15日≫の設定が大いに反響を呼びました。親しい方からは「越後さん、悪いことは言わん。あんた返品の山で潰れますよ…。」と親身になって忠告をいただいたこともありました。
 消費者から見て≪価値≫がなければ、その短い期間では消費されません。並み居る同業者のトップ商品に同列にされ、それ以上の売り上げ回転を狙っていかなければ、このシステムは成り立ちません。そもそも他の商品より売り上げが勝らねば、お店に置いていただけません。
 まさに越後製菓にとって≪背水の陣≫といえるものでした。

ぺったん倶楽部メールマガジン 2003.12.20 <第3号>年末号掲載

※現在では販売期限は20日に設定しています。

見込み生産はしない!!365日休まない工場。

 過去の実績や予測による見込み生産では、≪余剰と不足≫がどうしても発生します。日本中のメーカーはそういった計画生産が基本ですが、当社は業界で初めて、発注をいただいてから製造にとりかかる≪受注生産≫を目指しました。ご注文は、翌日売り切れる量をお願いし、なんと≪一袋から可能≫としました。これならば、お店としてもバックヤードが不要になります。
 私達は、工場の都合では休まないことにしました。工場が休んでしまえば、必ず≪見込み生産方式≫を必要としてしまいます。社員の努力の末、≪365日製造出荷体制≫を整えました。日曜祝日はもちろん、元旦やお盆も可動しています。
 今でも365日休まない米菓工場は越後製菓だけです。これはやはり、当社の創業が≪うどん屋≫であったことが幸いしているようです。作り置きできない≪うどん≫の年中無休の生産方式は偉大でした。

ぺったん倶楽部メールマガジン 2004.3.29 <第4号>さくら号掲載

日本で唯一、本当のエブリディロープライス!

 「味の追求」のこだわりはまず≪鮮度≫です。お客様が購入されてから一度に食べきれなければその≪鮮度≫がおちると思い、一袋のボリュームは少なめにしました。
 また、商品の顔ともいえるパッケージについては、自己主張の強い差別化を狙ったデザインのものが多い中、あえて≪シンプル≫に、不要なものは極力なくしました。
 そして当然、≪価格に見合った価値ある商品≫を目指し、≪特売≫などで、お客様を過度に刺激しないように≪毎日、適正な価格≫での販売をおこないました。
 これらの工夫が幸をそうし、日本で唯一、≪本当のエブリディロープライス≫が実現しています。

ぺったん倶楽部メールマガジン 2004.5.28 <第5号>新緑号掲載

営業員は「味の追求」の情熱を伝える伝導師である!!

 工場の努力だけでは、このような商品づくりの≪思い≫は伝わりません。営業員が販売いただくお店を全てサポート出来ることが不可欠なのです。心を込めて作った米菓が、実際にお客様のもとへ届くために、なにより大切で細やかな気遣いが必要とされます。
 その大きな真意は、≪当日に売り切れるだけのご発注をお願いし、店頭において商品が滞ってしまわないように理解を得ること≫です。
 それには、毎月数回はお店を訪れ、売り場のディスプレイをメンテナンスすることに始まり、販売されるお店の管理者とコミュニケーションをとらせていただくことが重要となってきます。
 「味の追求」に対する当社の意気込み、熱い思いをお客様に伝えるためには、営業員の熱意が欠かせません。
 その役割はまさに、≪伝導師≫といえるのです。

ぺったん倶楽部メールマガジン 2004.8.20 <第6号>暑中見舞号掲載

昭和62年4月28日、店頭で何が起こった・・・?!

 そしていよいよ、私達の情熱がたくさん詰まったこの≪新鮮な米菓≫が世に出ました。期待と不安を胸に抱き、販売されるお店へと足を運びました。
 昭和62年4月28日。その日の店頭の様子は、今でもしっかりと脳裏に焼きついています。全商品32種類を各3袋づつ棚に並べ、プライスカードは全て手作りでした。
 それは驚くべきことでした。まったく宣伝も告知もない商品が、あっという間に当日のうちに売り切れたのです。
 そのお店の担当者が、その≪驚き≫を同業者に紹介した程でした。
 結果、同じように宣伝も告知もしなかったに関わらず、半年のうちに≪700店舗へ導入≫されるという、本当に≪前代未聞≫のこととなったのでした。

ぺったん倶楽部メールマガジン 2004.9.16 <第7号>新米号掲載

走り続けて4,000店舗!!越後製菓から心を込めて。

 「味の追求」が店頭に並んでからは、それこそ思い描いていた≪消費者の生の声≫が伝わってきました。それからは、本当に価値のある商品づくりに向け、全社を挙げて取り組みました。
 途中には、≪原料米の大いなる不足≫≪大雪での物流の寸断≫≪故無き嘲笑≫もありました。それを乗り越え、多くのお客様とお店にご支持をいただきました。そして実に、17年目に至ります。現在では≪4,000ものお店に、毎日毎日、新鮮な米菓をお届けできるようになりました≫。≪鮮度を追求する≫という概念はまさに当を得ていたといえるでしょう。今では、日々、製品の改良を重ねることが、社員の大いなる喜びとなりつつあります。
 これまで多くの励ましとお礼のお手紙をいただきました。中には、叱咤激励もあります。その≪ファンレター≫を会社中に掲示するようにしました。最近は、電子メールでますます早く評価をいただけるようになっています。
 ≪もっと鮮度を高めて、美味しく、お客様のためになりたい≫この気持ちはますます膨らんでいます。やはり商品は≪売りっぱなし≫ではなく、いつもお客様と商品を通じて、対話できるようになっていなければいけないのです。
 今において米菓の売り方は、「味の追求」でなければ将来は無いのではないか、と思えるようになりました。食品にたずさわる一員として、「味の追求」から多くのことを学んでいます。
 今後も、≪美味しさ≫に対しての期待を裏切りません。越後製菓は心を込めて、焼きたて揚げたての美味しさをお届けいたします。
 皆様方の温かいご支援を賜りますようお願い申し上げます。

越後製菓(株)社長 星野一郎